1日自動車保険の基礎知識
同乗者に対する1日自動車保険の補償

1日自動車保険は同乗者のケガも補償対象!事前に知っておくべきポイント解説

1日自動車保険は同乗者に対する補償もある

1日自動車保険は、他人から車を借りて運転する際に1日単位で加入することができる自動車保険です。

手軽な値段で加入できるため、補償範囲が限定的なのでは?と心配される方も多いですが、補償内容は通常の自動車保険と比べても遜色ありません。また、車の同乗者全員が加入する必要がなく、運転者だけが加入すれば良いというのも嬉しいポイントです。

というのも、1日自動車保険の基本補償の中には、「搭乗者傷害特約」が含まれていることがほとんど。

「搭乗者傷害特約」とは、1日自動車保険に加入した運転者が事故を起こした際、運転者だけでなく同乗者がケガをした場合にも補償の対象となる特約です。

そのため、もし人から借りた車を運転して出かける際には、自分が1日自動車保険に入っておけば乗っているだけの同乗者は保険に入る必要はありません。

自損事故の補償は同乗者に制限がある点に注意

一般的な1日自動車保険では補償の対象に同乗者も含まれますが、自損事故の際には注意が必要です。

自損事故とは、自分が運転しているときに電柱にぶつかったなど、運転者が単独で起こした事故を指します。

自損事故の場合、1日自動車保険では同乗者のケガは補償の範囲に含まれないことがあります。含まれたとしても、被保険者(記名保険者)の家族など、同乗者の補償対象に制限が設けられている保険商品もあるため、事前にきちんと確認しなければいけません。

基本プランの対象に含まれないのは「車両に対する補償」

1日自動車保険では、基本補償の中で「対人賠償」「対物賠償」「搭乗者傷害」「自損事故」に備えることができます。

また、各種ロードサービスもついているため、事故車をレッカーで運んだり、代車を用意してもらえたりなどのサービスを受けることも可能です。

このように基本補償がしっかりしている1日自動車保険ですが、「車両保険」が対象外になってしまう点に注意。

車両保険をかけることは可能なのですが、保険料が割高になり、更に保険が適用開始になる期間が8日後になるなどのデメリットが生じます。

車両保険とは、事故にあった際に乗っていた車両に損害が合った場合、その復旧費用を一定の範囲内で補償してもらえるというもの。事故では車両に損害が発生するケースが非常に多いですから、車両保険が合ったほうが安心です。

1日自動車保険は車を運転する当日に加入可能で、加入時から24時間有効というのが売りですが、車両保険をつける場合には当日加入で即座に保険が有効になることはありません。

そのため、車両保険を付加させたい場合には、各1日保険商品が設けている加入日数の決まりに応じて事前に契約手続きを進めるようにしましょう。

同乗者が運転をしている際に事故が起きても補償される?

1日自動車保険では、運転者だけではなく一緒に乗っている同乗者(自動車保険未加入)も補償の対象になります。

では、1日自動車保険に加入していない同乗者が、たまたま運転を変わって少し走らせている間に事故に遭ってしまった場合には、補償の対象となるのでしょうか?

臨時被保険者・記名保険者に指定していた場合には補償の対象

1つの車を複数人で運転する場合、被保険者(記名保険)の他に「臨時被保険者」として事前に指定されている人も、補償の対象になります

この臨時被保険者に指定された同乗者が運転して事故を起こした場合には、規定の保険金・給付金が支給されます。

大抵の1日自動車保険では、臨時被保険者や記名保険者として、最大3名までを追加することが可能です。人数が増えるに応じて保険料は追加でかかりますが、複数人分の保険加入の手続きが一度で済むため、便利な制度と言えます。

複数の同乗者で1つの車を運転する場合には、必ず臨時被保険者・複数名用の記名保険者の指定をしておくようにしましょう。

1日自動車保険なら複数人で乗車・運転する際もカバーできる

今回解説したように、1日自動車保険なら複数人で乗車・運転する際も補償の対象になります。

しかし、

  • 自損事故の場合には同乗者は補償の対象にならない。なったとしても、被保険者の家族などに制限される
  • 複数人で運転する場合には、対象者を臨時被保険者や記名保険者に指定する必要がある。保険料は追加人数分発生する

以上の2点に注意しましょう。

同乗者全員に保険に入ってもらう必要がなく、複数人で運転するケースにも備えることができる1日自動車保険は、ちょっとしたレジャーや旅行で人の車を借りる際に非常に便利です。

契約の手間かからず、車を使う当日に加入をすればすぐに保険の適用が開始。コンビニやスマホからの加入も可能なので、万が一に備えてぜひ最低限の補償を得ておくことをおすすめします。