1日自動車保険の基礎知識
1日自動車保険が2020年・2021年に値上げ。各プランの料金はどう変わった?

保険料が値上げ!1日自動車保険は現在最安800円から加入可能

1日自動車保険の保険料の値上げ

1日自動車保険は以前は500円保険とも呼ばれ、最安500円で加入できる非常にお得な保険として人気を集めていました。

しかし、1日自動車保険は損害率が高いということもあり、損害保険会社は値上げに踏み切ることを決定。2020年から2021年にかけて、複数の1日自動車保険で各プランの保険料が値上げされました。

この記事では、値上げされた1日自動車保険の新料金について解説。また、1日自動車保険をなるべく安く利用するためのポイントもあわせて紹介します。

損害率の高さを受け1日自動車保険が値上げへ

1日自動車保険が800円へ値上げ1日自動車保険が800円へ値上げ

1日自動車保険は、他人から借りた車を運転する際に24時間単位で加入することができる損害保険です。

コンビニやスマホから加入できる利便性の高さと、1日あたり最安500円で済むという手軽さから、特に若い世代から人気を集めています。

そんな1日自動車保険ですが、損害率が高いという理由から、2020年に損害保険会社が値上げを決定。

以前は500円保険とも呼ばれていましたが、2021年現在は各損害保険会社で最安800円からという料金に値上げされています

値上げに合わせて補償内容も一部改定あり

1日自動車保険の保険料値上げに際して、補償内容も一部変わった保険商品もあります。

たとえば、三井住友海上の1日自動車保険「1DAY保険」では、以前は車内手荷物等特約を付帯することができましたが、現在では付帯することができません。

このように、値上げ前と比べて補償内容が少々変わっている1日自動車保険があるため、加入する際には補償内容も改めて確認することをおすすめします

各1日自動車保険の値上がり後の保険料を解説

値上げ後の各プランの料金とは値上げ後の各プランの料金とは

ここからは、現在販売されている主要な1日自動車保険について、値上げ後の最新の料金プランをご紹介します。

各保険会社とも、車両保険無しの最安プランは800円、車両保険有りのプランは1,000円~1,500円からとなっており、値上げ前から比べると1.5倍ほどの料金になっています。

ちょいのり保険(東京海上日動)の値上げ後プラン

プラン 車両補償なし 車両補償あり
スタンダード
車両補償あり
プレミアム
保険料 500円 1,500円 2,100円
賠償に関する補償
自身・同乗者の補償
ロード
アシスト
車両補償 ×
免責金額
15万円

免責金額
10万円
弁護士費用
特約
× ×
臨時被保険者
に関する特約
(最大3名)
+4000円 +900円 +1,300円

(2021年5月現在の料金)

東京海上日動の1日自動車保険「ちょいのり保険」は、値上げ前は最安500円から加入できたところ、現在車両補償無しプランは800円から。

また、車両補償ありのプランは1,800円からとなっています。

補償内容は値上げ前と変わらず、特約として弁護士費用特約を付帯することができます

1DAY保険(三井住友海上)の値上げ後プラン

エコノミー スタンダード プレミアム
保険料 800円 1,000円 2,500円
対人賠償保険
対物賠償保険 免責金額5万円 免責金額なし 免責金額なし
対物超過修理費用特約
自損傷害保険
搭乗者傷害特約
搭乗者傷害特約
ロード
サービス
車両復旧
費用保険
× ×
(免責金額
15万円)
臨時被保険者
に関する特約
(最大3名)
+320円 +400円 +1,000円

(2021年5月現在の料金)

三井住友海上の1日自動車保険「1DAY保険」は、値上げ前は最安500円から加入できたところ、現在車両補償無しのエコノミープランは800円から。車両補償ありのプランは2,500円となっています。

また、値上げの際に補償内容も代わり、手荷物補償特約が無くなりました。現在選択できる特約は車両補償のみですが、ロードサービスが充実しているため人気の高い1日自動車保険です。

乗るピタ!(損保ジャパン)の値上げ後プラン

プラン ライトプラン 基本プラン 安心プラン
保険料
(12時間)
800円 2,150円 2,800円
保険料
(24時間)
1,000円 2,700円 3,500円
対人・対物
賠償責任保険
無制限 無制限 無制限
搭乗者
傷害保険
1000万円 1000万円 ×
人身
傷害保険
× × 3000万円
車両保険
(300万円)
× 自己負担15万円 自己負担10万円
ロード
アシスタンス
特約
(15万円限度)
事故時
代車費用特約
(5000円/日・30日限度)
× ×
臨時被保険者
に関する特約
(最大3名)
+500円 +1,350円 +1,750円

(2021年5月現在の料金)

損保ジャパンの1日自動車保険「乗るピタ!」は、12時間単位で加入ができる1日自動車保険です。

値上げ前は12時間のライトプランで最安400円から加入できたところ、現在ではライトプラン12時間で800円。

値上げ前とは補償内容は変化がなく、事故時代者費用特約を付帯することが可能です

ワンデーサポーター(あいおいニッセイ同和)の値上げ後プラン

プラン エコノミー(車両補償なし) ベーシック(車両補償なし) ワイド(車両補償あり)
保険料 800円 1,000円 2500円
対人・対物
賠償責任保険
無制限
(対物免責5万)
無制限 無制限
対物超過
修理費特約
50万円まで 50万円まで 50万円まで
搭乗者傷害特約
(一時金払)
1,000万円
(1万円~10万円)
1,000万円
(1万円~10万円)
×
自損事故
傷害特約
×
ロードアシスト
車両補償 × × 免責金額15万円
300万円限度
臨時被保険者
に関する特約
(最大3名)
+320円 +400円 +1,000円

(2021年5月現在の料金)

あいおいニッセイ同和損保の1日自動車保険「ワンデーサポーター」は、1DAY保険と同様の保険料です。

値上げ前は最安500円から加入できたところ、現在では最も安いエコノミープランで800円。

値上げ前とは補償内容は変化がなく、付帯できる特約は車両補償のみとなっています

保険料をなるべく抑えるためのポイント

保険料を安くするためのポイント保険料を安くするためのポイント

保険料が値上げされ、少し金銭的な負担が増えてしまった1日自動車保険ですが、保険料を安くするお得な活用方法があります。

ここでは、1日自動車保険をなるべく抑えるためのポイントを解説します

同じ1日自動車保険を複数回利用すると割引に

1日自動車保険は、同じ保険商品を2回以上利用することで、保険料が少し割引されます。

例として、1DAY保険の2回目以降の割引料金を見てみましょう。

契約プラン 保険料
1回目 2回目以降
エコノミープラン 800円 770円
スタンダードプラン 1,000円 960円
プレミアムプラン 2,500円 2,400円

1DAY保険では、全プランで2回目以降の利用時に保険料が割安になっています。

すべての1日自動車保険でこういった割引制度があるわけではありませんが、上手に利用すれば保険料を抑えて加入することができます。

複数人で運転するなら「指定被保険者」を追加すると料金が安くなる

他人の車を複数人で交代して運転する場合には、個人がそれぞれ1日自動車保険に加入するのではなく、「指定被保険者」を追加することで保険料を安くすることができます。

指定被保険者とは、1日自動車保険のメインとなる被保険者の他に、所定の人数までを補償の対象とすることができる制度です。

ほとんどの1日自動車保険では、最大3名までを追加することが可能。3人までであれば、何人追加しても一定の追加料金を支払うだけでよく、一人ひとりが1日自動車保険に入るよりも安く済みます。

例として、1DAY保険の指定被保険者を利用した保険料を見てみましょう。

1人だけの保険料 指定被保険者を追加した保険料
エコノミープラン 800円 1,120円
(+320円)
スタンダードプラン 1,000円 1,400円
(+400円)
プレミアムプラン 2,500円 3,500円
(+1,000円)

このように、指定被保険者を追加した際に増える保険料は、個人がそれぞれ1日自動車保険に加入するよりも非常に安く済むことが分かります。

もし複数人で車を運転する場合には、1日自動車保険の加入手続きの際に指定被保険者を設定することをおすすめします。

まとめ:値上げされたものの、最安800円から契約できる

1日自動車保険の値上げに関する情報まとめ1日自動車保険の値上げに関する情報まとめ

今回は、1日自動車保険値上げについて解説してきました。

以前は最安500円から加入できた1日自動車保険ですが、現在は値上げされ最安800円から少々高くなっています。

しかし、1日1,000円以下で事故のリスクに備えられるため、値上げしたとはいえ非常にリーズナブルと言えるでしょう。

また、複数人で運転する際には指定被保険者制度を利用することで保険料がぐっと抑えられたり、2回目以降の利用で少し安くなったりと、お得な使い方もあります。

そういった制度を利用して、1日自動車保険をお得に活用してみてください。