友人や恋人とドライブに行く際、レンタカーやカーシェアリングで車を借りる方も多いでしょう。
こういったレンタカーサービスを利用する際に気になるのが、車にかける保険はどうすれば良いのか?という点。
車を借りて運転する際に加入できる自動車として「1日自動車保険」があることをご存知の方は、レンタカー・カーシェアを使う際にも利用したいと思っているかもしれません。
しかし、残念ながら1日自動車保険はレンタカーやカーシェアの車では契約することができません。レンタカーを利用する際には、ほとんどの場合業者側で専用の保険を用意しているため、レンタカー契約をする際にそちらに加入する必要があります。
この記事では、このようなレンタカー・カーシェアリングでの自動車保険や、1日自動車保険を利用できるケースについて詳しく解説していきます。
1日自動車保険はレンタカー・カーシェアリングは契約対象外
1日自動車保険は、親の車や友達の車など、他人が所有している車を借りて運転する際に契約することができる自動車保険です。
1日あたり最安800円から加入できる、また、車を運転する当日にスマホから契約できるため、その利便性の高さから広い世代に利用されています。
そんな便利な1日自動車保険ですが、残念ながらレンタカーやカーシェアリングで借りる車を運転する際には契約することができません。
1日自動車保険には加入できる車の種類が決まっており、それ以外の車はそもそも契約できない仕組みになっています。
1日自動車保険の契約対象外の車一覧
1日自動車保険の契約対象となる車は、他人名義(配偶者を除く)の普通乗用車・小型乗用車・軽四輪乗用車です。
また、上記に当てはまる車の場合でも、下記の条件に該当する場合には契約対象外となります。
1日自動車保険の対象外となる条件
- レンタカー・カーシェアリングの車を借りて運転する場合
- 原付・バイクといった、二輪車を借りて運転する場合
- 法人名義の社用車を運転する場合(一部例外あり)
- 車検切れや、登録が抹消されてる車を運転する場合
- 実在しない車を運転する場合
- 高級車を運転する場合
そもそもレンタカーは自分で保険に加入する必要はほとんど無い

そもそも、レンタカーやカーシェアリングで車を借りる場合、自分でわざわざ自動車保険を探して加入しなければいけないというケースはほとんどありません。
というのも、レンタカー業者側が専用の保険を用意しているため、レンタカー契約時にその保険に加入すれば良いからです。
通常、レンタカー業者が用意した保険に加入することが多い
レンタカーやカーシェアリングの場合、車を借りるときには店舗でレンタカー契約を結ぶか、ネット上で専用アカウントを作成して契約手続きを行うでしょう。
契約手続きを行う際にレンタカー利用料が提示されますが、レンタカー利用料の中に車の保険料分も含まれている場合が多いです。
もし利用料に保険料が含まれていない場合でも、別途保険契約料として保険に関する案内をされるケースがほとんどでしょう。
このように、レンタカーやカーシェアリングではレンタカー業者側が用意している保険に加入するだけなので、わざわざ自分で加入できる保険を探す必要はないのです。
レンタカーに適用される補償内容に注意
レンタカーやカーシェアを利用する際には、レンタカーに付帯される自動車保険の補償内容をよく確認しておきましょう。
たとえば、補償内容として運転者・同乗者の死亡・後遺障害の際には保険金が支払われるが、ケガ(傷害)は保険金が支払われない、といったことがあります。
どんな事故の場合にどれだけの補償がおりるのがを確認しておかなければ、万が一レンタカーに乗っている際に事故に遭った際に予想外の自己負担が発生することになりかねません。
特にレンタカー業者では、加入する自動車保険のプランを選べることも多いです。補償の手厚い保険に加入すればその分レンタカー利用料も高くなってしまいますが、補償内容を確認して必要に応じて検討するようにしましょう。
個人間のカーシェアリングの場合は1日自動車保険が利用できる

レンタカーやカーシェアリングサービスでは、1日自動車保険に加入することはできません。
しかし、個人間のカーシェアリングに限定される場合は1日自動車保険を利用することができます。
と言うよりも、個人間のカーシェアリング(車の貸し借り)の場合、借りて運転する人がきちんと1日自動車保険に加入しておかなければ、万が一事故に遭った際に頼れるものが無いため自己負担額が非常に大きくなってしまいます。
業者を使わず個人から車を借りる際には、自分のためにも事前に1日自動車保険の加入を検討して下さい。
家族の車を借りて運転する際は「運転者限定」をチェック
親の車を借りて運転する際には、1日自動車保険に加入する前に親が加入している自動車保険の「運転者限定」とチェックしてみてください。場合によっては、1日自動車保険に加入する必要がないことがあります。
運転者限定とは、運転者の範囲を限定する特約です。たとえば、運転者を「本人・配偶者のみ」に限定した場合には、自動車保険の補償対象は契約者本人とその配偶者が運転しているときのみの事故となります。
この運転者限定の範囲内に自分も入っている場合(限定なしなどの場合)には、1日自動車保険に加入する必要はありません。
人気の1日自動車保険はどれ?おすすめを紹介
ここでは、個人間のカーシェアリングを利用する方に向け、人気の1日自動車保険をご紹介します。
ちょいのり保険

ちょいのり保険は、東京海上日動が販売している1日自動車保険です。
スマホだけでなくコンビニ(ローソン、ミニストップ)から加入できる点が特徴で、保険料をクレジットカードではなく現金で支払いたい学生さんなどにもおすすめです。
国内損害保険会社の中でも有名な東京海上日動が取り扱っていることもあって、補償内容や事故対応は非常にしっかりしています。
また、最も補償が手厚い「プレミアムプラン」では、特約として弁護士費用特約が付帯されています。
これは、自分が加入している1日自動車保険が適用されないもらい事故などのケースで相手に損害賠償金を請求する際、弁護士に相談する費用が補償される特約です。
もらい事故は相手方との交渉が難航することも多いため、費用を気にせず弁護士を頼れるのは心強いでしょう。
プラン | 車両補償なし | 車両補償あり スタンダード |
車両補償あり プレミアム |
---|---|---|---|
保険料 | 800円 | 1,600円 | 2,800円 |
賠償に関する補償 | ◯ | ◯ | ◯ |
自身・同乗者の補償 | ◯ | ◯ | ◯ |
ロード アシスト |
◯ | ◯ | ◯ |
車両補償 | × | ◯ 免責金額 15万円 |
◯ 免責金額 10万円 |
弁護士費用 特約 |
× | × | ◯ |
1DAY保険

1DAY保険は、三井住友海上が販売している1日自動車保険です。
スマホのほか、セブンイレブンからも加入することができ、ちょいのり保険と並んでコンビニから手続きできる1日自動車保険として人気を集めています。
1DAY保険の特徴は、事故時・トラブル時のロードサービスが充実している点。レッカー手配や代車手配はもちろん、事故によって臨時で宿泊したり、帰宅したりする際の費用が補償されます。
エコノミー | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|
保険料 | 800円 | 1,000円 | 2,500円 |
対人賠償保険 | ◯ | ◯ | ◯ |
対物賠償保険 | 免責金額5万円 | 免責金額なし | 免責金額なし |
対物超過修理費用特約 | ◯ | ◯ | ◯ |
自損傷害保険 | ◯ | ◯ | ◯ |
搭乗者傷害特約 | ◯ | ◯ | ◯ |
ロード サービス |
◯ | ◯ | ◯ |
車両復旧 費用保険 |
× | × | ◯ (免責金額 15万円) |
乗るピタ!

乗るピタ!は、損保ジャパンから販売されている1日自動車保険です。
先に紹介した2つの1日自動車保険と違いスマートフォンからのみの契約となりますが、契約期間を24時間と12時間で選べる点が特徴です。
ちょっとしたドライブに行く程度なら、借りた車を運転する時間が12時間に満たないこともあるでしょう。そんなときに乗るピタ!を利用することで、お得な料金で1日自動車保険に契約することができますよ。
ライトプラン | 基本プラン | 安心プラン | |
---|---|---|---|
保険料 | 1,000円 (12時間800円) |
2,150円 (12時間2,700円) |
2,800円 (12時間3,500円) |
対人賠償保険 | ◯ | ◯ | ◯ |
対物賠償保険 | ◯ | ◯ | ◯ |
対物超過修理費用特約 | ◯ | ◯ | ◯ |
人身傷害保険 | × | × | ◯ |
人身傷害死亡・後遺傷害定額給付金特約 | × | × | ◯ |
搭乗者傷害特約 | ◯ | ◯ | × |
自損傷害保険 | ◯ | ◯ | × |
ロード サービス |
◯ | ◯ | ◯ |
借用自動車の事故時代車費用特約 | × | × | ◯ |
車両復旧 費用保険 |
× | ◯(免責金額 15万円) |
◯ (免責金額 10万円) |
まとめ:カーレンタルサービスでは保険を探す必要はない

今回は、レンタカーやカーシェアリングを借りる際の自動車保険について解説しました。
レンタカーやカーシェアリングサービスを利用する場合には、1日自動車保険には契約することができません。そもそも、レンタカーやカーシェアリングの場合はレンタカー業者側が保険を用意しているため、自分でわざわざ1日自動車保険などの保険を探す必要がないのです。
一方、個人間のカーシェアリング(車の貸し借り)であれば、1日自動車保険を利用することができます。
個人間の車の貸し借りの場合には、借り主がきちんと1日自動車保険に入っていないと、万が一事故に遭った際に高額な自己負担が発生する可能性があります。
事前にしっかり1日自動車保険に加入し、もしもの場合に備えましょう。